これまでオフィスワーカーだった人にとって、テレワークが当たり前の世の中になりました。
テレワークにはメリットもたくさんありますが、もちろんデメリットもあります。
それが「仕事がはかどらない問題」です。
特にリビングダイニングでの仕事はプライベートとの折り合いがつけにくく集中が
これまで自宅はくつろぐための空間でした。
でも仕事をするとなれば気持ちを仕事モードに切り替える必要があります。
その切り替えがうまくいかずに悩んでいる人も多くいます。
テレワークで仕事がはかどらないのには色々な理由がありますが、一番の大きな理由が「環境」です。
環境とは仕事に適した環境のことです。
意思の力で無理やり仕事に取り組むのではなく、ムリなく仕事がはかどる空間を設計する必要があります。
今回はリビングダイニングで仕事をする人のための、仕事環境の整え方についてお伝えします。

①リビングダイニングにワークスペースを作るときに考えること
デスクの配置

ワークブースを作るときにまず考えるのがデスクの配置です。
デスクの配置によって仕事の成果が変わってくるといっても過言ではありません。
デスクの配置方法にはいくつかのパターンがありますが、仕事の内容によっても向き不向きがあります。
それでは説明していきます。

正面を壁にした配置

正面を壁にしたデスクの配置は一番違和感のない一般的な配置方法です。
正面に壁があることで、余計な情報が遮断され、データ入力などの集中力を要する仕事に向いています。
一方閉塞感を感じやすいので、思考力が必要とされるクリエイティブ系の仕事には向いていません。

正面を窓にした配置

正面を窓にした配置は、窓の外の景色が見えて色々な情報が目に入ってきます。
そのため、何もないところから何かを生み出すといった仕事に向いています。
例えば、企画を考える、解決策を考えるといったような思考系の仕事が当てはまります。
一方で、集中力が持続しにくいので、短時間で集中して仕事がしたいような仕事には向いていません。

社長配置

社長配置とは筆者が勝手に命名したネーミングですが、正面にスペースが空いている配置のことです。
社長や管理職に就く人は個の配置が多いです。
社員や部下の業務を見渡して管理しやすい配置となっています。
仕事をしながら子供の様子を見ていたい、といった仕事の仕方をする人に適しています。
ただ、他の二つの配置に比べてスペースを多くとるので、スペースに余裕がない場合は難しいかもしれません。

リビングダイニングにワークスペースを作るときに考えること②
仕切り方

リビングダイニングで仕事をするときに一番大切なのが「仕切り」です。
くつろぎの空間であるリビングダイニングと、仕事の空間であるワークスペースを物理的に仕切ることで仕事環境は大幅に改善されます。
仕切りといっても家の形状やライフスタイルに応じて色々な選択肢があります。

パーティションで仕切る

まずは「パーティション」です。
パーティションは仕切り方法としては一番一般的です。
空間の仕切り方としては緩やかですが、全体の解放感を保ちつつプライベートと仕事の空間を切り分ける効果があります。
ただ、なんとなくでパーティションを配置してしまうと部屋全体がゴチャゴチャした雰囲気になってしまうので、パーティションの選び方は慎重に行う必要があります。

壁で仕切る

壁で仕切るということは新しく壁をつくるということです。
パーティションのような簡易的なものではなく、しっかりと空間を仕切ります。
空間全体の統一感を保ちながら、プライベートと仕事の切り分けがしっかりとでき自由度の高い思い通りの空間を作ることができます。
ただ、壁を作るとなると工事が必要になるので、費用は他と比べて高額となってしまいます。

モノで仕切る

モノで仕切るというのは、背の高い収納などを仕切り代わりに活用して仕切り代わりとすることを意味しています。
筆者の自宅もこのやり方でワークスペースを作っていますが、とても便利です。
空間の真ん中に収納があることで「モノをしまう」「モノをとりだす」といった動作が無駄なく行えます。
地震対策の面から日本ではあまりみかけない方法かもしれませんが、耐震補強をしっかりとして収納の重量、高さを十分に検討すれば問題ないと考えます。

収納やクローゼットを活用する

収納やクローゼットを活用するというのは、用途を変えてしまうということです。
つまり、これまでクローゼットとして活用していたスペースをワークブースとして使うということです。
ハンガーパイプを取り外してデスクや本棚を置くだけで簡単にワークブースが完成します。
ウォークインクローゼットや押し入れはもともとのスペースも大きいので、しっかりとしたワークスペースが作れそうですね。