ネイルサロンやエステサロン、脱毛サロンなど、世の中にはたくさんのサロンが存在します。
サロンの規模も大小さまざまです。
企業が運営し多店舗展開されているものから、個人でこだわりをもってサロン運営をされているところまで多岐にわたります。
サロンを利用する理由として「施術」以外にお客様が求めているものがあります。
それは「非日常」です。
日常で疲れた身体を癒して美しくなることはもちろん、心まで豊かにしてくれるような場所。
それがサロンです。
「非日常」を演出するために、空間デザインは欠かせません。
とはいえ初期投資はできるだけ抑えたいのも事実です。
今回は個人オーナーのための、お金をかけずにできるサロンのデザインについてお伝えします。

サロンのデザインは世界観をどこまで作り上げるかで決まる

居酒屋のビールとホテルのおしゃれなバーで出てくるビール。
どちらも同じビールですが、値段が倍以上違うこともザラです。
でもお客様はそれをわかって同じビールに倍の値段を支払います。
この値段の違いが「世界観」です。世界観を作り上げるだけでサービスの値段を変えることも可能なのです。
もちろん世界観を変えて施術料を上げよう！と言いたいのではありません。
お客様は「サロンに行く理由」を求めています。
世界観がはっきりと表現されているサロンは「理由」がはっきりしているので、お客様が満足します。
お客様が満足すれば次回も利用したくなるのです。

空間デザインで世界観を表現する

世界観は色々な要素が合わさって表現されますが、そのなかでも特に大切になるのが「空間デザイン」です。
お客様がお店に入って一番最初に受けるサービスが「空間」です。
サロン空間に一歩足を踏み入れた瞬間から非日常を体験してもらうことが、最終的な満足度にも大きく影響してくるのではないでしょうか。

非日常の空間とは

非日常空間とは、日常ではないということです。
日常とは生活のことなので、基本的には生活感のない空間というのがベースにあります。
マンションの一室で個人サロンを運営する場合は、生活感が出やすいので特に意識する必要があります。

サロンのデザインは低コストでも可能

サロン空間をデザインするというと、非常に大きな費用がかかるのではないかと心配する人がいます。
でも、そんなことはありません。
初期投資はとにかく抑えた方がいいので空間投資は必要ないとアドバイスする人も中にはいます。
ただ、私はそれには真っ向から否定の立場をとっています。
低コストでも構いません。
ある程度経営が安定してからでももちろん構いません。
空間への投資は必要経費として考えておくことをおすすめします。

高単価サロンのデザイン

例えば、単価を高めに設定してお客様にはラグジュアリーな体験をしてもらいたいからといって、サロンの空間デザインにもコストをかけないといけないかというと必ずしもそうではありません。
一番大切なのはお客様がラグジュアリーだと感じられる空間を作ることです。
サロンの場合、お客様の滞在時間は長くても数時間程度です。
ホテルのように泊りがけで長時間滞在するわけではありませんし空間自体を味わうわけでもありません。
メインは施術です。
工夫をすれば低コストで空間をデザインすることは十分可能です。

低単価サロンのデザイン

では、単価は低いので安物でデザインしても構わないかというとそれも違います。
たまに小物を100均で揃えているサロンを見かけますが、あれはよくないです。
初期投資を抑えることには成功したかもしれませんが、「価格だけ」に魅力を感じて利用するお客様が増えてしまいます。

今すぐできるサロンデザインのやり方

ここでは低コストでサロン空間を作る方法についてお伝えします。
現在個人サロンを運営されている方にもすぐ取り入れられる方法なので参考にしてみてください。

生活感を消すためのデザイン

生活感のあるものと言えばティッシュペーパー、書類、文房具、掃除道具などでしょうか。
壁についているクーラーやスイッチも実は生活感を感じさせてしまいます。
収納できるものはできるだけ見えないところに収納した方がいいのですが、クーラーなどは隠すことができません。
ではどうやって生活感消しつつ非日常を演出することができるでしょうか。

照明

インテリアにこだわりを持つ人はクーラーを隠すために壁のようなものを作ったりすることもありますが、やはりコストがかかってしまいます。
そこでおすすめなのが照明です。
照明の陰影は空間をぼかしながら同時に雰囲気を演出するのに役立ちます。
生活感のある部分に影を作る、お客様に注目してもらい所は明るく照らすというように、照明でメリハリをつくるだけで空間は大きく変化します。
アジアンリゾート系などの薄暗い雰囲気のサロン空間にオススメのやり方です。

ファブリック

明るい雰囲気の空間を作りたい方にオススメなのがファブリックの活用です。
わかりやすいのがカーテンです。
カーテンの基本機能は外部との視線遮断や断熱保温効果を高めることですが、非日常を演出するためのカーテンはそういった使い方はしません。
例えば普通の壁一面にカーテンレールを設置してカーテンを取り付けます。
それだけで空間に奥行きがうまれると同時にスイッチなどの生活感を消すこともできます。
レースカーテンを2重3重にかさねるだけで女性人気の高いふんわりとしたインテリアが完成します。

サロンのデザインは小物にこそこだわりを持つ

個人サロンにこそお勧めしたいのが、小物にこだわることです。
施術以外の場面でのこだわりや配慮がサロンの印象を決定します。

メイク直しスペース

エステ系サロンではメイク直しのスペースを設けることがありますが、ここに置く小物にこだわります。
百均のボックスなどを利用するのはもちろんおすすめできないのですが、一見オシャレっぽい木製のかごなどを活用すればいいというものでもありません。
ここでも世界観が大切になってきます。世界観と一貫性のある小物を厳選して設置するようにしましょう。

ミラーも大切です。
ミラーだけであれば１からオーダーメイドで作成してもそこまでコストはかかりません。思い切ってサロンオリジナルのミラーを作成するのもいいかもしれません。

トイレ

トイレはお客様が完全に1人になれるスペースです。
サロンでの体験を振り返ったりすることもあるかもしれません。
手洗いはタオルをかけるのではなく、できるだけペーパータオルを設置するなど、日常と切り離す配慮が重要になります。

サロンデザインは耳と鼻へのアプローチが肝

サロンの空間デザインに欠かせないアイテムがBGMとアロマです。
この二つでお客様の耳と鼻にアプローチすることで、お客様がサロンの世界観に没入しやすくなります。
今は、スマホアプリで有線につなぐことも可能ですし、スピーカーもおしゃれなものがリーズナブルに手に入ります。
是非取り入れてみてください。

まとめ

いかがでしたか？
今回は売上アップにつながるサロンのデザインについてお伝えしました。
これからサロンを始めようと思っている個人オーナーの方や、すでにサロンを運営されている方は是非お試しくださいね。